キキの死。

明け方4時。夜間救急の動物病院で夜明かししている。

寝られない夜。

高濃度酸素のケージに横たわるキキ。背中を見せている。呼吸がほとんどない。

意識はないのかもしれないが、名前を呼ぶミチコさんの声に口を開けるキキ。

4時56分、鼓動が止まった。

点滴を外す。

ずいぶんと白くなっていた肉球

穏やかな表情のように見えた。

朝、家に帰った。キキはもう伸びをしないし、寝転がったりしない。