妻と菜の花

今日も菜の花。   桜の花もいいけれど、菜の花が好きです。 細い茎ははかなげで、花も小さいけれど、イエローの鮮やかさ。 匂いがないように思えて顔を近づければ清冽な匂いを放ち、控えめで目立たないかと思えばしっかり目について。 押し付けがましくない存在感を持った花。     わたせせいぞうさんに《菜(さい)》というマンガがあります。 とある夫婦の暮らしの物語。 雑誌連載されていた頃、僕はまだ結婚していませんでしたが、結婚の理想型のひとつをそこに見ていました。   主人公である妻、菜(さい)の名前は菜の花から得たものでしょうか。 菜の花の持つイメージを重ねたのではないかと思います。 つまり、理想(のひとつ)である奥さんのあるべき姿とは……。 深入りするのはやめようっと。